10月23日(木) 10:30-11:30
宇宙探査からのAI・ロボティクス技術への期待

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 宇宙探査イノベーションハブ
山崎 雅起 氏
2010年4月-2015年9月 株式会社東芝, 研究開発センター
2015年10月-2021年9月 株式会社本田技術研究所,ロボティクス部門
2021年10月-現在 JAXA,宇宙探査イノベーションハブ
[セミナー内容]
JAXA宇宙探査イノベーションハブは、将来の月探査および火星へ発展可能な自動・自律運転型の次世代モビリティシステムの構築を目指しています。モビリティに関するサービス提供は、月面活動の初期的段階では南極付近での調査や資源利用のため、少量、近距離での資材移動・運搬が主たる目的となりますが、将来的には月面拠点の構築や月の広範囲にわたる物資と人の移動へと発展拡大することが想定されています。
そこで、宇宙探査イノベーションハブで行ってきた月探査におけるAI・ロボティクス技術の研究例を紹介し、今後募集する次世代モビリティシステム構築のためのAI・ロボティクス技術について述べる。
10月23日(木) 10:30-11:30
ソフトロボティクスの社会実装に向けたアカデミアの取り組み

北陸先端科学技術大学院大学 HoAnhVan研究室 博士後期課程 2年
只野 利恩 氏
2024年~北陸先端科学技術大学院大学 博士後期課程在籍中。大学時は、AI開発やweb製作、アプリケーションの開発など多岐に渡り活動を行う。柔らかい素材を使ったソフトロボットに出会い、大学院から転専攻。現在は、博士研究と平行しながら、大学発ベンチャー起業を目指し活動している。
[セミナー内容]
近年、人手不足などの課題を解決するため、様々なロボットが社会導入されています。特に、ソフトロボットは、柔らかさを活かした柔軟な動きにより、食品・製造・医療分野を中心に世界的に注目されています。しかし、ロボットビジネスには様々な課題があります。一方、大学では、研究成果の社会実装に向け、スタートアップが推進されています。本講演では、ソフトロボットの研究成果と、そのビジネス化に向けたスタートアップの活動についてご説明します。
10月23日(木) 15:00-16:00
BodySharingによる体験共有の未来 ― ロボティクスと感覚伝達の融合

H2L株式会社 代表取締役社長
玉城 絵美 氏
人間とコンピュータの間で身体感覚を伝達するBodyShairng技術の研究と事業開発に従事.2011年,東京大学大学院で博士号取得,総長賞受賞.2012年にH2L, inc.を創業.2020年より5Gと連携した遠隔での体験共有システムを多数提案.
[セミナー内容]
BodySharingとは、身体に付随する感覚を相互に共有し、体験を共有する技術、インタフェースと概念です。私たちはBodySharingを実現するために、光学式筋変位センサを用いて力の入れ具合や動きなどの固有感覚を推定しPCに入力する技術や、機械や電気刺激を用いて固有感覚をPCに出力するインタフェースについて、研究開発をしてきました。BodySharingはスポーツや医療、遠隔教育、さらにはロボティクスの分野にも応用されています。
本講演では、感覚を扱うインターフェースが、ロボットとの関係性をどのように変えるのか、その展望をお伝えします。
10月24日(金) 10:30-11:30
アイデアから社会実装へ:大学研究室から始まる未来づくり

東京理科大学 創域理工学部機械航空宇宙工学科・教授
竹村 裕 氏
2003年9月奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了。2003年10月同大学院 非常勤講師。2004年ドイツ・カールスルーエ大学客員講師。2005年4月東京理科大学理工学部機械工学科助手。その後、助教、講師、准教授を経て、2019年4月同大学(現創域理工学部機械航空宇宙工学科)教授。主として,ロボティクス,生体機械学,生体医工学の研究に従事。博士(工学)。株式会社 Beyond Optical Technologies 取締役。
[セミナー内容]
東京理科大学竹村研究室では、学生と共に多くの共同研究者やスポンサーの支援を受けながら、社会課題の解決を目指したロボット技術の研究開発を行っています。本セミナーでは、研究室で生まれたユニークかつ実用的な技術を紹介します。たとえば、近赤外光を用いた分光画像により、生体組織の識別精度を高めた腹腔鏡は、手術支援ロボットへの応用が期待されます。また、体育館床のささくれ傷を自動で検出・診断する移動ロボットは、人手による検査を効率化し、安全性向上に貢献します。さらに、多様な形状の対象物を柔軟に把持できる装置は、シンプルながら高機能な把持を実現します。研究室から実世界への挑戦を、ぜひ会場でご体感ください。
10月24日(金) 10:30-11:30
ジェロンテクノロジーで切り拓くサービスロボット新産業

東京大学大学院 工学系研究科ジオン好物工学研究センター・特任研究員
本田 幸夫 氏
1980年デンソー入社、1989年パナソニック入社。高効率モータの開発に従事。マレーシア松下モータ経営責任者、モータ社CTO、ロボット事業推進センター長を経て2013年より大阪工業大学教授、ロボティクス&デザイン工学部を創設。2020年より東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター特任研究員、大阪大学大学院医学系研究科招聘教授、日本医療研究開発機構PO兼任、元厚生労働省介護ロボット担当参与。
[セミナー内容]
サービスロボットは、自動車、電気、農業、サービス業など幅広い分野で期待されていますが、長寿高齢社会では高齢者支援に特化したジェロンテクノロジーの活用が重要です。老化を自然な人生の変化と捉え、フレイルや認知症などの課題に対応する技術を実装したAI・ロボット技術が、高齢者の日常生活を支え、「人生100年時代」のwell-beingを実現する新産業を創出します。本講演では、高齢社会に期待されるジェロンテクノロジーの具体的な機能と出口戦略について説明します。
10月24日(金) 15:00-16:00
宇宙建設に係る国土交通省の取組について

国土交通省 大臣官房 技術調査課
参事官(イノベーション)グループ 施工自動化企画官
菊田 一行 氏
2006年4月 国土交通省 入省
2019年4月 大臣官房技術調査課 課長補佐
2021年4月 総合政策局公共事業企画調整課 企画専門官
2023年4月 近畿地方整備局 猪名川河川事務所長
2025年4月から現職
[セミナー内容]
宇宙利用探査において世界に先駆けて月面拠点建設を進めるためには、遠隔あるいは自動の建設技術(無人化施工等)は重要な要素です。国土交通省では、激甚化する災害対応、人口減少下における生産性向上に対するため、自動施工・遠隔施工等を推進しています。本セミナーではこれらの建設技術の月面拠点建設へ適用するための技術開発と地上の事業へ波及させる取り組みを説明します。