6月5日(木)10:30-11:30
宇宙探査からのAI・ロボティクス技術への期待

国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
宇宙探査イノベーションハブ・主任研究開発員
山崎 雅起 氏
2010年4月-2015年9月 株式会社東芝, 研究開発センター
2015年10月-2021年9月 株式会社本田技術研究所, ロボティクス部門
2021年10月-現在 JAXA, 宇宙探査イノベーションハブ
[セミナー内容]
JAXA宇宙探査イノベーションハブは、将来の月探査および火星へ発展可能な自動・自律運転型の次世代モビリティシステムの構築を目指しています。モビリティに関するサービス提供は、月面活動の初期的段階では南極付近での調査や資源利用のため、少量、近距離での資材移動・運搬が主たる目的となりますが、将来的には月面拠点の構築や月の広範囲にわたる物資と人の移動へと発展拡大することが想定されています。
そこで、宇宙探査イノベーションハブで行ってきた月探査におけるAI・ロボティクス技術の研究例を紹介し、今後募集する次世代モビリティシステム構築のためのAI・ロボティクス技術について述べる。
6月6日(金)10:30-11:30
ジェロンテクノロジーで切り拓くサービスロボット新産業

東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター
本田 幸夫 氏
1980年デンソー入社、1989年パナソニック入社。高効率モータの開発に従事。マレーシア松下モータ経営責任者、モータ社CTO、ロボット事業推進センター長を経て2013年より大阪工業大学教授、ロボティクス&デザイン工学部を創設。2020年より東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター特任研究員、大阪大学大学院医学系研究科招聘教授、厚生労働省介護ロボット担当参与、日本医療研究開発機構PO兼任。
[セミナー内容]
サービスロボットは、自動車、電気、農業、サービス業など幅広い分野で期待されていますが、長寿高齢社会では高齢者支援に特化したジェロンテクノロジーの活用が重要です。老化を自然な人生の変化と捉え、フレイルや認知症などの課題に対応する技術を実装したロボットが、高齢者の日常生活を支え、「人生100年時代」のwell-beingを実現する新産業を創出します。本講演では、サービスロボットの設計において考慮すべきジェロンテクノロジーの具体的な機能と、高齢社会に対応する出口戦略として期待される新産業分野について説明します。
6月6日(金)12:00-13:00
ロボットの社会実装に向けたNEDOの最新の取り組み

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)
AI・ロボット部 ロボットチーム チーム長
土井 浩史 氏
1995年京都大学大学院 工学研究科卒業。AI、ロボティクスに関する研究を行う。三菱電機、デンソーアイティーラボラトリを経て、2022年NEDOに入構。現在、ロボットチームのチーム長を務める。NEDOで取り組むロボット事業の包括的なマネジメントに従事。
[セミナー内容]
NEDOでは、産業分野での人手不足を解消するため、物流や小売、施設管理といったこれまでロボットの活用が進んでこなかった分野へ、産業用ロボットや自動走行ロボットを導入拡大するための研究開発事業を進めている。本講演ではこれらの成果と共に、このようなロングテールとも呼べる領域へロボット導入を促進するための新たな取組みについても紹介する。
6月6日(金)15:00-16:00
最先端AI/ロボティクスと倫理・法・社会

大阪国際工科専門職大学 副学長
浅田 稔 氏
大阪大学大学院基礎工学研究科修了.工学博士.1997年より同大学大学院工学研究科教授.2005年~2011年まで,科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業「浅田共創知能プロジェクト」研究総括.2012年~2017年日本学術振興会科学研究費助成事業(特別推進研究)研究代表.2019年から大阪大学先導的学際研究機構共生知能システムセンター特任教授。2021年から大阪国際工科専門職大学 副学長
[セミナー内容]
最先端AI/ロボティクスは,技術が社会構造を改変する大きな動きである.機能性を最優先とするテクノロジーが我々の社会そのものを激変させてきた事実は明白であり,機能から行動変容,更には社会変容を及ぼしていく近未来社会では人工物の設計を人工物との共棲の観点から見直す時期にきている.
本講演では,すべてのステークホルダーが参集して,未来のあり方を議論しながら進めていくアジャイルガバナンスを紹介し,そのポテンシャルを探って行く.